精神科看護とは

〜こころに寄り添い、安心できる毎日をともにつくる〜

1. 精神科看護とは

精神科看護とは、こころの病や不安を抱えた方に対して、安心して生活を続けられるよう支える看護のことです。
薬の管理や健康状態の確認などの医療的ケアに加え、本人の気持ちに寄り添い、日々の暮らしそのものを支える役割があります。

精神疾患は、目に見えにくく、周囲からの理解が得られにくいことも少なくありません。
「うまく話せない」「眠れない」「人と会いたくない」などの変化があっても、それが“病気”であるということに気づかれず、長い時間をひとりで抱え込んでしまう方もいらっしゃいます。

精神科看護は、そうした方々の“こころの声”を聞き取り、孤立を防ぎながら、回復への道のりに寄り添っていく看護です。

2. どんなサポートをしてくれるの

訪問看護では、医師の指示に基づき、看護師が定期的にご自宅へ伺います。
以下のようなサポートを通じて、利用者さまの安心できる暮らしを支えています。

  • 薬の服用状況の確認、管理
  • 体調や睡眠、食事などの健康状態の確認
  • 不安や気分の落ち込みに関するお話の傾聴
  • 日常生活のリズムづくりへのアドバイス
  • 必要に応じて、医師や関係機関との連携

一人ひとりの状況に合わせて、「できること」を一緒に探し、「続けられること」を大切にサポートします。

3. 「つながり続ける」ことの意味

精神科訪問看護で最も大切にしているのは、「つながり続ける」ことです。

病気があっても、家の中で誰かが見守ってくれている、
調子が悪くても、受け止めてくれる人がいる、
そう感じられるだけで、こころは少しずつ落ち着いていきます。

回復のスピードは人それぞれ。うまくいかない日もあって当然です。
だからこそ、「今日のあなたをそのまま受け止める」ことを大切にし、信頼関係を育みながら、長く関わりを続けていくことを重視しています。

4. ご家族への支援も大切にしています

ご本人だけでなく、ご家族にもたくさんの不安や悩みがあります。

「どう接すればいいのか分からない」
「もう何年もこの状態で…」
「何が正解か分からない」
こうしたお気持ちを、私たちはたびたび耳にしてきました。

看護師が定期的に関わることで、ご家族の気持ちにも寄り添い、日々の接し方や支え方について一緒に考えていきます。
ときには看護師が間に入ることで、家庭内の緊張が少しやわらぐこともあります。

「話してよかった」そう思っていただける関係づくりを目指しています。

5. すみれが目指す精神科訪問看護

訪問看護ステーションすみれでは、症状の重さや診断名にとらわれることなく、
「その人が、その人らしく暮らすこと」を一番に考えて支援を行っています。

私たちは、病気そのものを治すことよりも、病気があっても笑顔で過ごせる毎日をつくることを目指しています。
こころがほっとできる時間、誰かと安心してつながれる瞬間、
そんな一日一日を一緒に積み重ねていきたいと願っています。

6. ご相談・お問い合わせについて

すみれでは、どんな小さな不安や心配ごとでもご相談を受け付けています。
「これって相談していいのかな?」と思うことでも、まずはお気軽にお問い合わせください。

ご本人からでも、ご家族からでも大丈夫です。
私たちは、そばに寄り添うことからはじめます。

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